特別セミナー 2013/11/01


日時: 2013年11月1日(金) 13:30-14:30
場所: 名古屋大学理学部E館講義室(E132)
講演者: 辻 健 氏(九州大学カーボンニュートラル研究所)
      タイトル:地殻応力の推定とそのモニタリング



セミナー紹介:

辻氏の「地殻応力の推定とそのモニタリング」と題した講演は、大きく3つの話から構成されていた。まず、南海トラフにおける広角OBS-エアガン構造探査データから フルウェーブインバージョンによる高精度P波速度の推定と、PPS屈折波に着目したVp/Vsの推定を行い、これらと室内実験の結果から間隙水圧分布を推定した。 これにより、付加による堆積物の圧密と固結の進行のプロセスを明らかにし、分岐断層の新しい解釈を導いた。次に、同じくPPS屈折波のスプリッティング解析から 付加体内のS波異方性を推定し、沈み込みにともなう差応力の状態を評価した。特に主応力方向の回転に及ぼす分岐断層の役割について議論した。 最後に、Hi-net記録の地震波干渉法から2011東北沖地震およびその余震によるP波速度変化を検出し、地震による地殻内の応力変化を捉えられる可能性を指摘した。

セミナー主催者  渡辺俊樹


感想:

南海トラフ地震発生帯におけるVp,Vp/Vs、地震波異方性などから、間隙水圧や差応力について推定した結果を紹介していただきました。特に、トラフ軸を境界とした堆積物の圧縮と固結がPPS変換波を用いたVp/Vsの推定結果に表れていることについて興味深く感じました。丁寧な説明で分かりやすく話してくださり、学部生の自分にとっても大変有意義でした。

地球惑星科学科4年生 小林雅実



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