山田功夫教授定年退職記念

日時:2008年3月22日(土) 13:00-18:00
場所:名古屋大学環境総合館レクチャーホール

シンポジウム開催案内
ポスター(PDF322KB)  


シンポジウム「観測がひらく地球惑星科学の未来」が3月22日(土)に環境総合館のレクチャーホールで開催されました。このシンポジウムは,環境学研究科地震火山・防災研究センターの山田功夫教授の定年退職を記念して、有志により企画されたものです。シンポジウムでは、さまざまな観測手法から地球惑星科学の幅広い分野の現状を知り、未来の観測について議論しよう、という趣旨で8名の講演者によって講演が行われました。休日にもかかわらず参加者は84名にのぼり、山田功夫教授の人柄を思わせるような、終始、同窓会のようなあたたかい雰囲気のシンポジウムとなりました。





研究生活40年で学んだこと
 
 私が当時の犬山地震観測所に所属していた、地震移動観測班で地震の研究を始めたのは40年前。東海地域の各所で臨時の地震観測網を設置し、2〜3ヶ月間の観測を行い、微小地震の分布を調査した。その結果、濃尾平野では最上部マントルに、北部の岐阜県や長野県では上部地殻にのみに微小地震の活動が観測されることが分かった。その後、観測網が整備されたが、特に新しいことはなく、時々観測される小規模な群発地震の活動などが気になる程度であった。地球科学教室に籍を移し、月探査計画に加わり、工学系の研究者達との共同実験の機会が多くあり、その進め方があまりにも計画的で無駄のないことに驚いた。これに比べると地震予知の研究とは「宝探し」であり、あまりにも無駄の多い研究スタイルであることを痛感した。1985年頃からPOSEIDON計画と称して、西太平洋の各地に広帯域地震計を設置し、広域地震観測網を作ることになった。色々な国でお世話になったが、私にとってミクロネシア連邦のポナペという国は忘れることのできないところとなった。この小さな国のPATSという高校に観測点を置き、ミクロス先生(故人)に記録を見ていただくことになった。当初すでに75歳を越えていた先生は新しいことには特に興味を持ち、地震についても私がプレゼントした本でよく勉強されていた。85歳を超えて、パソコンをまったく使ったことのない先生が、私との連絡が電子メールになった。ミクロス天気予報も気圧計と湿度計からノアの衛星画像に変った。けっして急がないが、老いたからといって新しいことを避けず、常に挑戦し続けるミクロス先生には多くを教わった。

名古屋大学大学院環境学研究科 地震火山・防災研究センター教授 山田功夫



山岡耕春(名古屋大学) 村上英記(高知大学) 井上 公(防災科研) 石原 靖(JAMSTEC)
藤村彰夫
(JAXA,宇宙科学研究本部)
名出智彦(IHI) 増田幸治(産総研) 古本宗充(名古屋大学)

講演者他写真(プログラム発表順)


プログラム
13:00-13:10 ごあいさつ  山岡耕春 (名古屋大学)
13:10-13:40 電磁気観測で見えるもの 村上英記 (高知大学)
13:40-14:10 アジアの地震観測 井上 公 (防災科研)
14:10-14:40 広帯域地震計で見えるもの 石原 靖 (JAMSTEC)
(休憩)20分
15:00-15:30 月探査 LUNAR-AからLUNA-GLOBへ 藤村彰夫
(JAXA,宇宙科学研究本部)
15:30-16:00 ペネトレータの開発と応用 名出智彦 (IHI)
16:00-16:30 岩石実験でわかるもの 増田幸治 (産総研)
16:30-17:00 今後の地球惑星科学と観測 古本宗充 (名古屋大学)
(休憩)15分
17:15-18:00 地球惑星科学における観測 山田功夫 (名古屋大学)


謝辞

 山田功夫教授(地震火山・防災研究センター長)は昭和43年 4月、名古屋大学理学部附属犬山地震観測所技官として着任し、理学部地球科学科助手、助教授を経て理学部附属地震 火山観測地域センター教授、その後、改組により現在の環境学研究科附属地震火山・防災 研究センター教授として定年に至る今日まで勤め上げられました。 地震観測における積み重ねられた研究のみならず、探査機器などの装置開発にも積極的 に参加され、多大な成果を修められ、また後進への道を切り開いてこられました。 プログラムには、山田功夫教授にゆかりが深く、次世代の地球惑星科学の未来を 切り開こうとされている方々にお集まりいただき、シンポジウム開催の運びとなりました。シンポジウム開催に際し、環境学研究科はじめ多くのご協力を賜りました。 22日は休日にもかかわらず大勢の方に来ていただきました。世話人の方々にも、最後までおつきあいいただきありがとうございました。

名古屋大学環境学研究科附属 地震火山・防災研究センター教授 山岡耕春



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